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令和元年度 第92回卒業証書授与式

皆様の安全を考慮し、簡略化した卒業証書授与式を行いました。

令和2年3月1日(日)

在校生送辞 生徒会長 萬谷龍生

卒業生答辞 細川千尋

卒業記念品 金屏風

クラスの様子

校長式辞

式辞

冬の寒さも和らぎ、すっかり春らしい陽気となりました。皆さん体調はいかがですか。現在、世界各国で感染が広がっている新型コロナウイルスの影響により、いつもであれば多数のご来賓や保護者、そして在校生代表とともに皆様の晴れの門出をお祝いすべきところ、こうした変則的な形で実施せざるをえない状況となりました。

本来であれば、皆さんお一人お一人の名前を呼び、卒業証書を授与すべきところですが、呼名については、お手元の卒業式次第にある名簿で変えさせていただき、卒業証書については、この後、各担任の先生からお渡しすることとなります。

また、昨日行われる予定であった同窓会入会式についても担任からの説明と資料の配付に変えさせていただきました。千葉敬愛高校での三年間の努力や精進を讃え、賞状を授与されることとなっていた、長戸路政司賞の猪野愛理さん、千葉県 知事賞の三浦結衣さん、私立中学・高等学校協会賞の津島日向さんをはじめ、皆勤賞や精勤賞、特別功労賞などの受賞者の皆さんに、私から直接 賞状をお渡しできなくなったことは、残念でなりません。こうした賞状についても担任から渡してもらうこととなりますが、その価値には変わりはありません。胸を張って、ご家族や知り合いの皆さまに披露して欲しいと思います。さて、本日卒業する四七三名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんは、本校の建学の精神「敬天愛人」の教えに従い、豊かな人間性を育みながら、勉強や部活動、各種の行事や生徒会活動などに、かけがいのない青春を充実させるべく、日々研鑽を重ね、本日無事に卒業を迎えることができました。これは勿論、皆さんの努力の賜物ではありますが、ここまで支えてくれた家族や友人、先生方や地域をはじめとする関係者の皆様方の暖かい支援と協力があってのことです。どうか感謝の気持ちを忘れることなく、一層の精進を積み重ねてくれることを期待しています。

皆さんは今日をもって無事に本校を卒業し、それぞれ次のステップに進んでいくこととなりますが、残念ながら、皆さんとともに今日を迎えることができなかった人もいます。一見、平和に思えるこの瞬間にも、実は様々な危険や誘惑、絶望といった不安な要素が漂っています。気候変動やそれに伴う自然災害、テロや戦争、そして今回の新型コロナウイルスの感染拡大など、これまで人類が体験していないような事が次々と 地球規模で起こっています。また情報機器などの驚異的な進化により、人間そのものの存在が 危ぶまれるようなことも噂されています。そうでなくとも生きているものは、いつどこでその終わりを迎えるのかは誰にもわかりません。しかしながら、短いから不幸、長いから幸福というわけではありません。短くとも長くとも、生きていたことに意味があり、どう生きたのかが大切です。これから先、いつどこで何が起こるかわかりませんが、何かあったときには、そのことをネガティブに捉えるのではなくポジティブに捉え、その先を見つめ生きて欲しいと思います。16世紀から17世紀に活躍したイギリスの偉大な劇作家、ウィリアム・シェイクスピアは、こう言いました。人は心が愉快であれば、終日歩んでも嫌になることはないが、心に憂いがあれば、わずか一里でも嫌になる。人生の行路もこれと同様で、人は常に明るく愉快な心をもって人生の行路を歩まねばならぬ。これは、何とかなるさと楽観的に生きればいいということではありません。これから起こるさまざまな試練や出来事を受け止めつつ、一日一日を大切にし、明るい未来を目指して笑顔で頑張る。そうすれば、きっと充実した人生を送れるということです。どうか皆さん、千葉敬愛高校の卒業生としての自信と誇りを持ち、転んでも、またしっかりと起き上がり、前を向き直し、明るい気持ちで、それぞれの場所で、それぞれに頑張り輝き続けてください。応援しています。

最後に、本日参列できなかった保護者の方々に、伝えて欲しいことがあります。今日までの三年間、学校に対するご支援ご協力本当にありがとうございました。千葉敬愛高校の職員を信じ、本校の教育活動を暖かく見守っていただけましたことに、職員一同、心より感謝申し上げます。引き続き千葉敬愛高校を応援願いますと。
それでは、卒業生の皆さんのますますのご活躍をお祈りして、式辞とします。

令和二年三月一日
千葉敬愛高等学校
           校長 大 森 英 一